【受験・合格体験記】AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA-C02)試験に合格しました
目次
こんにちは。
AWSの勉強をしています。
先日、重い腰を上げてとうとうAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA-C02)を受験し、無事に合格できました。
これから受験を考えている方のご参考になればと思い、体験談としてまとめておこうと思います。
AWS認定試験とは
AWS(Amazon Web Service)に関する「技術スキルとクラウドの専門知識を検証して、キャリアとビジネスを成長させます。」とのこと。by AWS公式
そもそもAWSって何?という方はこちらの記事を御覧ください。
昨今のビジネスでクラウド技術が注目されている一方技術者が足りていないこともあり、「IT 資格 ランキング」とかでググると上位にいたりする人気資格の一つです。
参考:案件ナビ - 【2021年最新】武器になるIT系の資格ランキングTOP10!
正直資格とかあんまり興味ない人間なのですが、仕事で他人に客観的にスキルを証明できると思いチャレンジしてみました。
問われるスキル・知識の分野とレベルに応じて基礎・アソシエイト・プロフェッショナル・専門知識の4つに分かれた、全11種類の認定があります。
▲AWS認定公式の図を拝借。
私が受験したのは真ん中の一番左にあるアーキテクトのアソシエイトレベルです。
入門者より一歩進んだレベルのスキルと知識が問われます。
ちなみに1年間の経験と書かれていますが、ただの目安で受験時に何か確認されるわけではないです。(全く使ったことがなくても受験可能。)
ソリューションアーキテクト-アソシエイトの試験概要
ソリューション(解決策)のアーキテクト(設計者)なので、ビジネス要件を満たし課題を解決するクラウドの設計ができるかどうかが問われます。
試験ガイドによると、4つの出題分野があります。
- 弾力性に優れたアーキテクチャの設計
- 高性能アーキテクチャの設計
- セキュアなアプリケーションとアーキテクチャの設計
- コストを最適化したアーキテクチャの設計
要するに、可用性と耐障害性があり、ワークロードに適した性能で、安全な、コスト効率の良い設計が求められます。
詳細はこちら:AWS 認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト
試験ガイド(PDF):AWS Certified Solutions Architect – Associate (SAA-C02) 試験ガイド
サンプル問題
こちらから公式が出題しているサンプルを閲覧できます。
サンプル問題(PDF):SAA-C02 試験問題サンプル
テキストと問題集
以下のようなものが販売されています。
(模擬問題付き)改訂新版 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書[SAA-C02]対応
AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト
受験までの流れ
ざっくりと以下の感じです。
- AWS認定(https://www.aws.training/)でアカウントを作成する
- 受験したい試験を選択する
- 会場(orオンライン)とスケジュールを選ぶ
- お支払い
- 確認のメールが届く
すべてオンラインで完結します。が、案内が全部英語なので慣れてないと厄介。
受験はほぼ毎日どこかでやっているので、ワリと融通が利きます。私は受験を思い立った1週間後に受験しました。
また、受験料は15000円+税とかなり高額なのである程度自信が持てるまで申し込みにくいです。
ちなみに24時間前までキャンセルできるようです。
当日の流れ
私の場合はオンラインではなく会場受験にしました。
ざっくりと以下の感じの流れです。
- スケジュールした日時に会場に行く
- 受付の人に本人確認証を確認される
- 顔写真を撮影される
- 荷物をロッカーに入れる
余裕をもって30分前につきましたが、上記の確認をされて待ち時間はほとんどなくスムーズに試験を開始できました。
本人確認は2つ必要でしたが、免許証とクレジットカードでOKでした。
携帯電話、時計、ポケットの中身はすべてロッカーに入れる必要があります。さようならアップルウォッチ...
ちなみに水も持ち込めませんでした。さようならサンペレグリノ...
試験会場
受付が済むとPCが並んだ部屋に案内されました。
机は左右についたてがあって隣の画面は見えません。(人は見える)
人は見えますが席を1個空けて座るようになっていて、そんなに気になりませんでした。
机には以下の物がありました。
- B5くらいの白紙2枚
- 鉛筆2本
- 防音用のイヤーマフ
- 受付のスタッフを呼ぶボタン
ちなみに私が行ったのは高田馬場試験センターです。会場によって違うかも。
同日に簿記とか漢検を受けている人もいたので、いろんな試験が受験できるところみたいです。
受験中
冷房が効いていて快適に受験できますが、周りのキー打音が気になったのでイヤーマフをつけました。
マウスはクリックが「ぶにゅ..」って感じでなんかしっくり来ませんでしたが、多分周りに迷惑にならないよう音が出ない仕様の物を選んでいるのだと思います。
試験は全65問という長丁場になりますが、水を飲めない・立ち上がって足を伸ばせないのは私にとっては苦痛で、40問目前後で集中力が持たなくなってきました。
また、1個の問題や選択肢が長文で複雑なものもあり、読むのを諦めたくなるレベル。
これ、集中力と精神力との戦いかも。プロフェッショナルレベルだとさらにキツそうです...!
具体的にどのような問題が出たかは後述します。
問題にはフラグを付けることができて、後からそれを目印に見直しができるようになっています。
私は自信がない or 後で冷静にもう一回みたい物にフラグをつけて、最終的に15問くらいつきました。
ここで合格できる問題数を確認するためにという計算をして、「大体49問くらい正解してれば合格できるけど、15問不安だと結構際どいな...」という見込みを立てましたが、これが私の唯一の白紙と鉛筆の使い道でした。(余談)
ちなみにこの記事を書きながら調べて知ったのですが、アソシエイトの合格ラインは720点(プロフェッショナルが750点)で、問題の難易度に応じてスコアの重みが異なるようです。おそらく1000点満点と思われます。
参考:試験のスコアとレポート
問題を解き終えたら
問題を解き終えたらセッション終了みたいなボタンをクリックして終了できます。
他の方の体験を聞いて終了するとすぐ結果が出ることを知っていたので、ドキドキしながらクリックしました。
ですが、クリックするとアンケート画面に遷移して「試験についての感想は?」「AWSの使用経験はどれくらい?」「どうやって試験の学習した?」みたいな設問が続々出てきて焦らしプレイが始まります。
はやく結果教えてくれー!と思いながらポチポチ解いて送信。こんなに答えながら緊張したアンケートはありませんでした。
結果、試験終了の画面でちっちゃく「評価:合格」と表示されていたので安堵。
スコアは5日後くらいから受験履歴のページで見られると言われていますが、実際は3日後くらいにアクセスしたら見られました。760点ということで、結構ギリギリでした... なんか釈然としませんが、合格は合格ということで。。(これからも勉強頑張ります!)
仮に不合格だった場合、出題された問題や自分がどこを間違えたか確認できないので、なるべく不安なポイントを覚えておいて後で復習できる心づもりでいるのが良いと思いました。
私の前提知識とAWS経験
以上が試験の概要と体験記で、ここからは参考までに私個人の属性と具体的な問題の対策方法についてご紹介します。
まず前提知識とAWSの経験についてですが、
- AWSの存在を知ったのは2020年3月
- 過去にはクラウド使用歴なし
- 仕事でAWSを使い始めたのは2020年6月
- 主に使うサービスはEC2, S3など
- そんなに深く使い込んでいるわけではない
ということで、AWSとは約1年半の付き合いです。
仕事で関わるようになってから勉強を開始しました。
また、資格取得に対するスタンスは合格を急いでいるわけではなく、仕事しながらのんびり勉強して自信がついたら受験するという感じでいました。
私の勉強方法と使用した教材
勉強方法は大きく3つです。
- サードパーティの教材
- AWS公式のトレーニング
- このブログで知識のアウトプットと復習
- 参考資料として各AWSサービスのドキュメントを参照
使用した教材は以下の3つです。
- Udemy
- これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)(https://www.udemy.com/course/aws-associate/)
- AWS認定トレーニング
- Architecting on AWS (https://www.aws.training/SessionSearch?pageNumber=1&courseId=10002&languageId=2)
- AWS公式ドキュメント
で、やはりAWS認定トレーニングがぶっちゃけ一番効果高い。お値段も高いけど。(21万円)
▲こんなやつです。
3日間で集中的にAWSのアーキテクチャ設計を学べるオンライン講座。AWS認定トレーニング(https://www.aws.training/)のページから、「Architecting on AWS」を選択して、言語を日本語で検索するとコースが見つかるかと思います。(https://www.aws.training/SessionSearch?pageNumber=1&courseId=10002&languageId=2)
Udemy(https://www.udemy.com/ja/)のようなサードパーティの対策講座はお値段的に始めやすいので、
- あまりお金をかけたくない
- ある程度の知識や経験がある
- 自分で調べながら勉強できる
といった場合には向いていると思います。
ですが、最速で合格したい場合はAWSのトレーニングがオススメだと思いました。
理由は、
- AWSのプロのトレーナーが講師
- 説明が体系的で初心者にもわかりやすい
- 質問し放題
- ハンズオンで操作しながらサービスのユースケースがつかめる
からです。最初に受講モチベーションを聞かれましたが、認定資格を受講も考えていることを伝えると、試験対策のポイントも教えて頂けました。
一応、コースは中級レベルとなっていますが、AWSが何者かわかっている人は細かいサービスの概要を知らなくても受けられるレベルだと思いました。
とはいえやはり21万円となると1ヶ月分のお給料が消し飛ぶので個人では軽々しく受けられないですよね... 私も業務に必要だと言って会社に受けさせて頂きました。(お値段なりに効果が高いので、ぜひ相談してみましょう。)
このブログの効果?
私が勉強したことはこのブログの記事にまとめながら復習していました。
特に、ブログに書くとなると誰が見るかわからないので間違ったことは書きたくないという思いが強くなり、公式ドキュメントを確認しながら書くようにしたのが良かったと思います。
まあそんなにPVないんですけどね。
(もし何か間違ってたらご指摘お願いします!><)
ソリューションアーキテクトの認定試験対策を意識した記事を以下に一覧にしてみました。
体系的に学ぶようには構成されていませんが、こんな内容があるのか〜とざっくり知ったり、受験前の知識確認として用語の意味を網羅的に押さえるには、我ながらよくまとめてあると思います。
私も試験直前に全部見直しましたが良い復習になりました。
また、AWS一問一答(https://penguinchord.com/app/aws-qa/saa-solution-architect-associate)というブラウザ上でフラッシュカードにようにAWSの知識を確認できるクイズも自作し、会場への移動中はこれをひたすら解いてました。
試験を受けて気づいた足りなかったポイントもあったので、また更新していこうと思います!
出題された問題
具体的に設問は書くべきではないと思うので、ここでは書けません。(というか問題が複雑であまり覚えてない...)
覚えている範囲で、よく聞かれた気がするテーマは以下のようなものがありました↓
- VPC内で安全に通信する方法
- NATゲートウェイ
- VPCエンドポイント
- SSLターミネーション
- セキュリティグループ/ACLの設定
- アクセス増加やリージョン災害などに備える構成と設定
- ELB, Auto Scaling, Route53
- ALBとNLBの使い分け
- 適切なサービスとオプションの選択
- EBSボリュームタイプ (IOPSとユースケースに応じた選択)
- データの移行と速度 (Snowball、Direct Connect)
- データの暗号化 (KMS)
- ストレージ
- EFS, EBS, インスタンスストア
- S3ストレージクラス、ライフサイクル設定
- 標準IA, Glacier, Intelligent-Tiering
- DBサービス
- DynamoDB、RDS、Aurora
- アプリケーションの性能とコストパフォーマンス向上
- CloudFront
- S3静的ホスティング
- 疎結合化
- SQS、 SNS、 Lambda
このあたりのユースケースに不安があれば、復習しておくのがよいと思います。
EC2とS3は比重が多いだろうと予め予測していましたが、予想以上に比重が大きいと感じたのはELBとEFSでした。
逆に、予想したより聞かれなかった気がするのがIAMでした。それと、コンテナ、自動化、モニタリングはあまり聞かれませんでした。(ちょっとあった気がする程度)
また、たまたまだと思いますが、NATゲートウェイとCloudFrontは問題文と設問含めて5回以上は出てきた気がします。微妙に設問のユースケースは違うのですが、中にはどう考えても同じ選択肢が答えになるような問題もありました。
過去に他の人からも同じような問題が何回も出たという話を聞いたことがあるので、もしかすると一般的なクイズや試験にありがちなさっきはこれが答えだったから今回はこっち!みたいなロジックは通用しないかもしれません。きちんと考え抜いて答えを導くことを重視しているのかも。
色々書きましたが、試験問題は受験する度に変わるはずなのであくまでご参考程度に。
苦戦した問題
このブログの記事群で実際に出題された9割以上の用語はカバーできていたのですが、いくつかできていない部分がありました。
具体的には
- Egress Only インターネットゲートウェイ
- Kinesisシリーズ
- ゲートウェイ型のVPCエンドポイント
です。
この点は別途該当記事を更新しておこうと思います。
試験の回によってはまだ網羅できていない用語もあるかもしれませんが、私が受験した回では上記を除けばこのブログで全て用語はカバーできている気がしました。
知らない用語が出てきた時点でその選択肢を除外・絞り込みできなくなるので、結構焦ります。
逆に知っているだけで簡単に可能性を潰せたりするので、なるべく用語と関連キーワードは深さよりも浅く広く抑えておいたほうがよさそうだと思いました。
これから受験する人へのアドバイス
最速で合格したい人、少しお値段は張りますがAWS公式のトレーニングを受講しましょう。
当日は精神力と集中力の勝負なので、コンディションは万全に。
現状の知識確認と試験直前の復習には、このブログの対策記事と一問一答アプリを是非ご活用ください!(宣伝)
まとめ
というわけでAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA-C02)の受験体験記と、合格に至る私の経験をまとめてみました。
これから受験する方のご参考になれば幸いです!
このブログではこれからもAWSに関する知識やスキルをのんびりまとめていく予定なので、よろしくおねがいします。
それでは〜